公開セットで100%
25環境・183レベルすべてを完走。RHAE 100.00を記録。
NVIDIA AVO
Claude Opus 5単体では約30%だったベンチを、AVO(持続メモリ+ツール+スーパーバイザー+inspect→plan→implement→evaluateループ)を被せただけで100.00 RHAEに跳ね上げた。しかも元々はGPUカーネル最適化用に作られたアーキテクチャが、全く別のインタラクティブ推論タスクにそのまま転用できた。「モデルよりハーネス」を完璧スコアで証明したサプライズだ。
発表
25環境・183レベルすべてを完走。RHAE 100.00を記録。
モデル単体では約30%。ハーネスで一気に100%へ。
元々は進化的検索のVariation Operatorとして作られた。
タスクインターフェースを差し替えただけでARC-AGI-3に対応。
持続メモリと停滞検知が長時間自律を支えた。
「もっと賢いモデルを待とう」という考えを根本から揺さぶる結果。
AVO(Agentic Variation Operators)は、NVIDIAが開発した一般用途のコーディングエージェントシステムだ。従来の進化的検索で固定されていた変異・交叉を、自律的なコーディングエージェントそのものに置き換える。
2026年3月の論文でGPUカーネル最適化の実績を示し、今回その同じアーキテクチャをARC-AGI-3に向けた。結果、モデル評価とエージェント評価は別物であることを、数字で示した。
まず読むもの:NVIDIA公式ブログ / arXiv論文
アーキテクチャ
AVOの核心は以下の3点に集約される。
論文では「単一のVariation Stepが自律的なエージェントループそのもの」と定義されている。エージェントがlineageを参照し、知識ベースを引き、実装し、評価関数を呼び、修正を繰り返す。
数字
ARC-AGI-3公開セット(25環境・183レベル)での結果と、元々のGPUカーネル最適化実績をまとめる。
| 項目 | 結果 | 備考 |
|---|---|---|
| ARC-AGI-3 公開セット | 100.00 RHAE 183/183 levels |
6,624 actions(VISTA比約12%少ない) |
| Claude Opus 5 単体 | 約30.2% | ARC Prize公式報告の高努力設定 |
| GPUカーネル最適化 | FlashAttention-4を最大10.5%上回る cuDNNを最大3.5%上回る |
7日間連続自律稼働、500+方向探索、40バージョンコミット |
| GQAへの適応 | 約30分で追加適応 | 進化したMHAカーネルをGrouped-Query Attentionへ転用 |
比較はcontrolled ablationではない(観測表現・メモリ・コンテキスト管理などが異なる)。それでも「同じモデルを異なるハーネスで動かしたときの差」は明確だ。
転用の意味
最も重要な発見は「同じエージェントアーキテクチャが、全く別のタスクに転用できた」ことだ。
インターフェースは異なるが、ループは同じである。「仮説を立て、行動し、観察し、状態を更新し、続ける」というmachineryが、ドメイン知識を超えて機能した。
NVIDIAは明示的にこう述べている:「What transfers is not domain knowledge, but the machinery for sustained autonomous progress.」
Caveats
それでも「同じシステムが全く別ドメインで機能した」事実と、「モデル単体評価とエージェント評価は別物」という指摘は、実務的に価値が高い。
示唆
この結果がエンジニアに突きつけるのは、優先順位の書き換えである。
「もっと賢いモデルを待とう」ではなく、「今のモデルに強いハーネスを被せよう」。この発想の転換が、AVOの最大の実務的価値だ。
まとめ
NVIDIA AVOは、Claude Opus 5を30%から100%に引き上げた。モデルは差し替えられる。差がつくのは、reasoningとfeedbackを時間軸でcompoundさせるハーネスの設計だ。
2026-08-20 — AI Intelligence Hub / Day Slide No.385
Sources: NVIDIA Technical Blog · arXiv:2603.24517 · NVIDIA AI on X