ONE-PAGE BRIEF
問い合わせが届いてから、人が確認するまで
同じ問い合わせに複数の判断を問い、返った値をアプリのルールで扱う。下図は仕組みを説明する架空例です。
図は想定用途の説明です。問い合わせの処理もAPIの実測も行っていません。
図の内容をテキストで読む
- 架空の問い合わせを共通の入力にする。
predicateは条件が真である推定確率、choiceは指定候補の選択、scoreは順序を持つ段階の添字を確率で加重した平均を返す。- アプリが質問ごとの
refusalと判断値を確認し、担当者が定めた振り分け条件を適用する。重大な処理は人が承認する。
WHO HAS THIS PROBLEM
問い合わせの窓口を実装する人と、運用する人へ
問い合わせの文章を読み、「担当部署」「緊急性」「追加調査の程度」を決める。窓口の実装には、こうした判断をアプリの分岐へつなぐ場面がある。
Decisions APIは共通の入力へ複数の質問を渡し、質問ごとに型の決まった回答を返す。担当候補や評価段階をあらかじめ定義できる処理が、試す用途になる。[2]
- 窓口の開発者
- 候補の定義、回答型の処理、
refusal時の保留や人への引き継ぎを実装する。 - 運用PM
- 正しい担当と見逃してはいけない条件を定義し、誤振り分けと人の確認負担を評価する。
CHOOSING THE API
既存APIでもJSONは返せる。今回は判断の型に注目する
| 必要なこと | 選択肢 | 確かめる点 |
|---|---|---|
| 条件・候補・段階を判断する | Decisions API | 型の意味、候補と段階の定義、拒否時の処理 |
| 説明文や独自構造も扱う | Responses API / Structured Outputs | 必要な説明、JSON Schema、アプリ側の検証 |
| 判断専用の先例を調べる | Jev / Clef | それぞれの仕様、条件、同じ評価データでの結果 |
AN EDITORIAL TEST PLAN
まずは、同じ問い合わせで誤振り分けと確認負担を比べる
以下は編集側の試行提案です。実施時には、利用範囲を確認したうえで匿名化し、正解ラベルを付けた過去の問い合わせを用いる。本号に載せる入力例はすべて架空で、実チケットや医療個人情報を使用していません。
正解と保留条件を先に決める
運用担当者が担当窓口と見逃してはいけない条件を定義する。「その他」や情報不足も含め、候補から無理に担当を選ばせない。
既存方式と同じ条件で評価する
入力、担当候補、評価対象をそろえる。Responses / Structured Outputsなどの既存方式と、処理時間と判断結果を比較する。
refusalと迷う入力を人へ戻す
質問単位の拒否を、該当質問の判断値として扱わない。確認が必要な条件と、担当者への引き継ぎ方法をアプリに持たせる。
重大な処理を人の承認に残す
試行は振り分け案の確認から始める。返金、契約変更などの重要な実行は、判断値だけで自動承認しない。
試行計画を作る依頼文
架空例で計画を検討するための依頼文です。実データやAPIキーを貼らずに使えます。
PRICE / SPEED / LIMITS
入力単価は低い。速度と判断品質は、用途で確かめる
公式の基本入力価格 / Decisions endpoint
US$0.10
100万入力トークンあたり
出力トークン、キャッシュ読み取り・書き込みの追加料金はない。地域処理の割増と長文入力の倍率は適用される。[2]
- 公開状況・モデル
- 公開ベータ。2026-10-07の確認時点では
gpt-6-lunaのみ。専用エンドポイントはPOST /v1/decisions。[2] - 入力
- テキストとインライン画像。画像はdata URLで渡し、1リクエスト全体で最大128枚。外部画像URL、ファイル、音声、toolsは非対応。[3]
- 回答の意味
predicateは条件が真である推定確率。choiceは指定候補を選択。scoreは評価段階の添字の確率加重平均。確率を測定した正解率や、校正済みの保証とは呼ばない。[2]- 拒否への対応
- 質問単位で
refusalが返ることがある。同じリクエストのほかの質問には回答が返り得る。アプリ側で回答型を確認する。[3] - SDKの版
- OpenAI Python SDK 3.26.0以降、JavaScript SDK 7.30.0以降。ここで示すのはSDKの版で、PythonやJavaScriptの言語ランタイムの版ではない。[2]
- 比較の範囲
- 価格は
/v1/decisions向け。ほかのgpt-6-lunaリクエストへこの価格を当てはめない。TeamsやAzureのネイティブ統合、製品間のAPI互換性は今回の確認範囲に含めない。
最初に比べたいのは、短い判断がどれだけ速く返るかと、
正しい担当へ渡すために、人がどれだけ確かめる必要があるか。